AI業界のエンジニアのトレンド変化

AIを開発するエンジニアがかつてのトレンド職種でしたが、AIエンジニアの仕事は利用目的に合わせたAIのカスタマイズ化に移り変わっています。その理由は、AIが別のAIを設計するといった段階には至っていないため、各企業が欲しいと考えているAIを設計するAIエンジニアが必要だからです。AIエンジニアにはプログラミングだけでなく、電子工学や機械工学にまで詳しい知識を持ったうえで、クライアントのニーズに合わせてAIのカスタム設計をするスキルが求められています。

一方、AIエンジニアのみがAI業界のトレンドではありません。膨大なビッグデータを活用するデータサイエンティストと呼ばれる人材も、AI業界での活躍が期待できる職種です。単に莫大なデータが存在しているだけでは、単なる文字の羅列以上の意味を持ちません。そこでAIを使って効率的にクライアントが求めるデータの塊として、分析に基づく意味があるデータへと作り変えることが求められます。AIエンジニアはAIそのものを設計できますが、データの抽出技術にはデータサイエンティストの助けが必要でしょう。

また、データアナリストと呼ばれる、AIを使って抽出したデータの分析を専門に行う職種があります。データサイエンティストの影に隠れがちですが、抽出したデータを実際にクライアントが活用できる形にすることが主な業務です。データアナリストがAIコンサルタントを兼ねることもあり、AI業界ではAIエンジニアが設計に集中できるように分業体制を採用することがトレンドとなっています。